日本遺産に認定された篠山はまずは他の遺産と同盟組んでみればいいと思うの
☆コアな旅行者にどうやってアピールするか
先日、篠山が日本遺産に認定されてうれしいけれど、
早めに先行者としてPRしていかないといけないよね、
という話を書きました。
前回の記事では、
国外からの誘客について少し触れましたが、
今回は国内からの誘客について考えてみます。
関西圏から一時間ということで、
「大阪から日帰りで行ける「田舎」」という強みを活かして
これまでも関西圏からの日帰り観光客が多い篠山ですが、
これから日本遺産という機会を活かして
どういう層に対してアピールしていけばよいのでしょうか。
この点、
世界遺産、あるいは、最近世界遺産登録を勧告されたようなスポットが
一般のライトな旅行者向けなのに対して、
日本遺産というのは上記のような定番スポットは既に行ったような
コアな旅行者向けなのかなとササヤマンは考えます。
日本遺産のリストを見てみると、
あえてこれらのスポットにいくことを選択する人々は
既に軍艦島とか姫路城とかは行ってると思うわけです。
そしてそんなコアな旅行ファンの方々にとって、
日本遺産18カ所というのは、
格好のコンプリート対象、
つまり、順番に巡っていこうと思う対象、
になり得ると考えます。
☆他の日本遺産と組めば、ストーリーと入り口の両方が得られる
上記のような
「日本遺産18カ所」
「日本遺産と巡る旅」
というストーリーがあれば、
そのひとつとしての篠山にも魅力がでてきます。
また、他の日本遺産を旅している人に
「次は篠山」
と思ってもらう事ができれば、
最初から篠山に興味を持ってもらうという入口以外に、
他の17カ所という別の入り口を作る事ができます。
☆全体で調整するとだいたいポシャる
ということで他の日本遺産と組めばいいんじゃないかと、
ササヤマンは考えますが、
その反面、
全部の他の17遺産と組む必要もないし、
組めないだろうなあとも考えます。
これには2つ理由があります。
1つは利害調整です。
2、3の観光スポットであれば相互に融通可能すれば、
「次は○○」というメッセージが伝わりやすいですが、
18カ所となると、「次も日本遺産のうちどれか」程度の
メッセージにしかならず、どうしても総論的なPRになってしまいます。
実際、旅行者の立場にしてみても、
1年で18カ所回る事はなかなか難しいですから、
「ゆっくり18カ所回りましょう」くらいのメッセージにしかならないわけです。
それくらいのメッセージなら、
日本政府が日本遺産のPRでやってくれます。
わざわざ組む必要もない。
2つめはスピードです。
前回記事でも書きましたが、
文化庁は、
今後も年に1度「日本遺産」を認定し、東京でオリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに100件の認定を目指すということです。
としていることから、
来年からほぼ同数の日本遺産が毎年出来ることになると見込まれます。
18団体で組むためにのんびり1年間とかかけていると、
また次の年には20近くの団体が新規参入してきます。
そことも組むかとか調整しているうちに、その次の年になり、
いつの間にか100団体の組合みたいなものができて終わりになってしまいます。
これも先ほどと同じで、
100団体で組んでPRするような話であれば、
日本政府が日本遺産のPRでやってくれます。
わざわざ組む必要もない。
ササヤマンの偏見かもしれませんが、
行政が主体でこういう連携話を進めると、
全体のバランスとかを気にして、
全部の団体に声をかけるといかいう流れになりがちです。
それではあまり組む意味がありません。
☆地域あるいはシーズンで組めないか
ではどこと組むのか。
①旅行代理店などと協力して「日本遺産ツアー」などを組むのであれば、
関西圏の日本遺産と組むことが考えられます。
これは広域で観光ルートを設定しようという発想です。
一方で、
②シーズン的に相互に補完できる場所と組む事も考えられます。
篠山のデカンショは夏がメイン。(食べ物は秋なんでしょうが)
ならば、
春や秋、冬にイベントや食べ物の旬がある地域と組んで、
「春は○○、夏は篠山、、、、日本遺産を四季で巡る」
といったようなPRの仕方も可能ではないでしょうか。
それぞれの宿泊施設に相手方の地域の宿泊施設などの
クーポンやパンフレットを置いてみたり、
四季で各スポットを巡ると完成するスタンプブック的な記念品を
共同で作ってみるなど、
単独で日本遺産をPRするよりも打てる手は広がりそうです。
☆まとめ
上記をまとめると、
○コア層を攻めるには、篠山単発よりも他と組んでみた方がいいのでは。
○でも全員で組むと意味ないからね。
○季節とか地域とか切り口はいろいろあるよね。
この手の話で一番だめなのは、
どうしようかなあと言っている間に、
勝手に周りで同盟が成立しちゃう場合。
なので、
ササヤマンとしては、
「友達募集!」とかでもいいし、
「○○市さん一緒にやりましょう!」でもいいので、
篠山が先に声をあげるのがいいと思ったところです。