よそ者ササヤマンから見た篠山

兵庫県篠山市に生まれたけれど今は住んでいないササヤマンのブログ。篠山について外からの視点でいろいろ書ければと思います。

篠山市も地方創生にはコンサル投入ーコンサルではなく、職員の長期的なコミットメントを

最近はどこの市町村も地方創生のため

戦略をつくらなきゃつくらなきゃということで、

コンサルに作業を投げまくっているわけなのですが、

 

 

ササヤマンの生まれ故郷の篠山市はどうかなと思っていたら、

 

篠山市のHPに地方創生に関する

将来の人口ビジョンと戦略の策定のための

調査業務がプロポーザル方式で募集されていました。

 

まち・ひと・しごと創生総合戦略策定支援業務プロポーザルの募集|企画課|篠山市(丹波篠山)

 

 

このように地方創生について

各団体で外部委託がなされるのには

事情もあります。

 

昨年度(2014年度)の

国の補正予算で市町村に交付金という形でお金をばらまいており、

その使途が「地方創生に先行して取り組むため」

ということになっていたんですね。

 

ところが、どこの団体も

これから1年かけて何をするか考えようとしている

地方創生について、

今すぐに先行して何かするアイデアがない

 

以前片山善博さんが

政府のこの種の取り組みでいつも気になるのが、あまりの性急さである。政策を具体化するのは自治体だが、いついつまでに計画を作って提出すべしと国は自治体をことさら急(せ)かすのである。

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO82749730T00C15A2KE8000/

 

といってましたが、ほんとそのとおり。

 

急がせすぎ。

 

そこで、どの団体も、

とりあえずは「地方創生のための調査委託」も交付金の使途として

認められているため

一斉にコンサルに委託しています。

 

コンサル任せにすることの弊害は、

木下斉氏が喝破されていますのでそちらをご覧いただきたいのですが、

 

toyokeizai.net

 

ササヤマンとしては、

こんな赤信号みんなで渡れば怖くない」というような発想で、

将来の人口ビジョンや施策をつくってほしくないという思いがあります。

 

 

「専門的な知見がいる」という声もあると思うのですが、

 

そもそも

 

「人口ビジョン作成のために必要なデータの大部分は

国から市町村に既に提供されています」

 

 

データは公表されている統計データですから、

部外者のササヤマンでさえ、

いろいろシミュレーションできてしまうくらいです。

自治体職員ならもっと簡単にシミュレーション可能です。

 

 

sasayaman.hateblo.jp

 

 

さらにいえば、

 

地域経済を分析する

(どの企業が域内のマネーを循環させる企業で、

どの企業が域外からマネーを獲得する企業なのか、など)

ツールも国から提供されます。

 

材料は既に市町村にあり、

市町村職員がその気になれば分析できるのです。

 

もちろん、専門的な調査がいるかもしれません。

でも、そもそもそれを請け負うのは、

目下全国から外部委託の依頼が山ほどあるコンサルですよ。

どこかの市町村でつかったのと同じデータがそのままコピペされそうです。

 

 

大事な事はひとつです。

 

今からつくる戦略は、いきなりパーフェクトなものはできない。

 

今まで何度も日本中で失敗してきた地域活性化というテーマを、

1800団体が一斉に競争して取り組むのだから、

 

むしろ、失敗を織り込むべき。

 

だからこそ、

失敗から学んで、それを反映させていく、

 

PDCAのメカニズムが不可欠

 

お金払って、見栄えのいい計画をとりあえず作ってもらってる場合ではないのです。

 

下手でも何でも、

自分たちがこれから実行し、評価し、修正していく

 

自分たちが作った者として責任を取っていくという姿勢が必要だと思います。

 

大事なのは、作るまでではなく、作る内容でもなく、作った後です。

 

そのためにも、職員そして篠山市の主体的なコミットメントを強く望みます

 

 

ではではまた次回。